不正咬合のいろいろ
当院での上顎前突(出っ歯、上の歯や上の顎の骨が出ている)・下顎前突(受け口、反対咬合)・上下顎前突(上下の前歯や上下の顎の骨が出ている)・叢生(乱ぐい歯、八重歯)・開咬(奥歯を噛んでも前歯が噛み合わず開いている)・交叉咬合(上下の歯の噛み合わせが左右にずれている)の治療症例です。
●上顎前突(じょうがくぜんとつ)
Before
After
いわゆる「出っ歯」といわれるもので「下顎遠心咬合(かがくえんしんこうごう)」とも呼ばれ、上顎の過成長、あるいは下顎が上顎より奥に引っ込んでいる状態のことです。学校保健法での判断基準では、上の前歯が下の前歯より8㎜以上出ているものとされています。
●下顎前突(かがくぜんとつ)
Before
After
「受け口」といわれるもので、骨格的に下顎が大きい状態のことです。学校保健法での判断基準は、3本以上の歯が上下反対の咬合になっているものとされています。
上下の前歯が、前後逆に噛んでいる「反対咬合」になる場合もあります。
●開咬(かいこう)
Before
After
奥歯をしっかり噛んでも前歯が咬み合わずに上下の歯にすき間ができてしまう咬み合わせのこと(逆に前歯を咬み合わせても奥歯がかみ合わない場合もあります)。学校保健法での判断基準は、奥歯を咬んだ時に上下の前歯が6㎜以上すき間が出来るものとされています。
●叢生(そうせい)
Before
After
歯が生える場所が足りなかったりして、歯がでこぼこに生えている状態のことです。「八重歯(やえば)」といわれたりもします。また、「捻転(歯が正面を向かずにねじれて生えている)」というものもあります。学校保健法での判断基準は、歯がたがいに4分の1以上重なり合うものとされています。
●上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)
Before
After
上顎・下顎ともに前に突き出ている歯並びのことで、外見上も口元が出ているように見えます。
●交叉咬合(こうさこうごう)
Before
After
左右いずれかの奥歯または前歯が横にずれているかみ合わせのことです。
●正中離開(せいちゅうりかい)
「空隙歯列(くうげきしれつ)」と呼ばれるもので、通称「すきっ歯」といわれています。歯と歯の間にスペースが出来てしまっている歯並びのことで、学校保健法での判断基準は、上の左右中切歯の間に6㎜以上の空隙があるものとされています。
●切端咬合(せったんこうごう)
上下の前歯の先端どうしが真っ直ぐにぶつかっている状態のことを指します。
●過蓋咬合(かがいこうごう)
上の前歯が下の前歯に対するかみ合わせが深く、下の歯列が上の歯列に覆われて見えなくなっている状態をいいます。
不正咬合になってしまう理由としてはさまざまな要因がありますが、特にいわれているのが遺伝、虫歯や歯周病、病気等、生活習慣などです。
「自分はどうかな?」と思ったときは医師に相談してみましょう。